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経済産業省中小企業IT経営力大賞認定(2010年)支援事例:株式会社共立電機製作所様

「リアルタイム設備稼働管理システム」で工程のムダを徹底的に排除 ~株式会社共立電機製作所~

 

■導入の背景と目的

従来の管理システムでは、受注時の入り口管理が十分でないため、納期が遅れてから、あるいは遅れる直前で問題に気付たり、納期問合せなど顧客からの要求に対し、フレシキブルな対応ができませんでした。

併せて、製造過程で不良が発生してもその情報が速やかに管理部門へ届かず、早期に対策がとられないことで関係部署以外にも混乱を及ぼすこともありました。

そのほか、コストが製造コストと合っているかの確認に手間を要したり、データ管理が悪くほしいデータがすぐ見つからないなどの問題がありました。

 

■IT化の概要

リアルタイム設備稼動管理システム(RFID工程情報収集システム)を採用しました。ICタグの無線識別を活用することで設備別稼働時間、稼働率、生産数、異常感知などをリアルタイムに収集し、そのデータを稼働履歴データーベース化して、過去の稼働履歴と照合・分析を行い、工程改善や目標数値にフィードバックすることを可能にしました。

これは同時に、計画のムリ、停滞時間のムダ、仕事量のムラや、作業者の適正、機械設備の適合性など、仕事の質と機械が合っているかを瞬時に確認することも可能になりました。

 

■IT経営推進における取組み

計画段階ではデータの整理整頓及び帳票類の整理を行い、業務の標準化を進めることから始めました。

システムの開発仕様書作成においては、人の作業とコンピュータ作業を分けるため、経営層を含め工場管理者による仕様の打合せを重ねました。

また、実際に仕事をする上での問題点、それをいかに排除するかを工場の管理者と現場の作業者レベルを含めた形で分析しました。

ICタグを使ったRFID工場情報収集システムでは、システムベンダとの共同開発を行うこととし、テスト段階での仕様変更、追加など積極的に参加しました。

 

■導入効果

「リアルタイム設備稼働管理システム」の導入により、「いつ、どこで、誰が、何を、なぜ」が常時把握できるようになったことで生産性が向上し、売上が増加しました。

生産のプロセスを「見える化」したことによって、これまで見えにくかった中間管理職の能力が客観的データを通して判断でき、これは生産性向上への意識を高めることにつながっています。

 

■今後の展望

システムのスリム化と充実、また改良を加えることで、社外用として販路開拓と販売を計画しています。

また、生産性向上と競争力強化のために、外部の市場環境の動向を深く分析し、自社の強みと弱みを分析により抽出することで、事業の更なる強化と新ビジネスモデルに取り組んでいくことも重要であると考えています。

引き続き、ITコーディネータ等の活用も検討しています。

 

■IT経営推進を支援した方々

ITコーディネータ:ブリッジ・リサーチ&コンサルティング 代表阿部 満

システムベンダ:協立システムマシン株式会社

 

引用:http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/it-keiei/itjirei/case2010/case_kyoritsu-denki.html

 

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